top of page

Sound Design of Tokyo Disney Sea


さて最近色々と楽しいイベントが多くて、充実してますね。

今回はその中でも特別なイベント、8ヶ月ぶりに東京ディズニーシーに行ってきました。


実は年パス所持しており、コロナ禍以前は週2回は足を運んでました。

今の家に引っ越したのも、舞浜駅まで30分だからという経緯もあります。


なので、今回は久々に童心に帰った感覚でのディズニーシーでした。



と、まあここまででしたら個人の感想の範疇に収まっているので、特にブログで書く内容でもないのです。

しかしスピーカーが変更になっていたので、聴感とシミュレーションを照らし合わせてみようかなと思います。


それでは行きましょう。




目次

1.変更前後のスピーカーの構成

2.聴感上の違い

3.各々のシミュレーション

4.総まとめ & 余談






1.変更前後のスピーカーの構成

まずディズニーリゾートのショーに関するシステムは全てアメリカのMeyer Sound社の物が導入されています。


まず最初に変更前後の写真と構成から説明します。


1.1変更前のスピーカー

変更前のスピーカーは(メーカー推奨の使用帯域)

・サブウーファー:Meyer Sound - PSW-2 (35Hz ~ 120Hz)

・スピーカー:Meyer Sound CQ-1 or CQ-2 (35Hz ~ 18kHz )

です。


非常にユニークなのは、CQ-1の様なローまでしっかり伸びたシステムには同社の18"ユニット搭載の700-HPや650Pを使用する選択肢もあったのですが、敢えて加減周波数が同一のPSW-2を採用・使用しています。


恐らく目的として

・CQ-1(及びCQ-2)とPSW-2は同じMS15というユニットを使ったことによる繋がりの良さ、及びトランジェントの整合性


・周波数の拡張では無く、単純に不足分の低域を確保

でしょう。

個人的にこの選択は凄く好きです。


余談ではありますが、サウンドデザインは代理店では無く、本国のサウンドデザイナーが行なっている様です。




1,2 変更後のスピーカー

変更後は下の様な構成になりました。

・サブウーファー:Meyer Sound - 900LFC (35Hz ~ 125Hz)

・スピーカー:Meyer Sound UPQ-D3 (55Hz ~ 18kHz )

です。


これは変更前と大きく異なり

・ユニットが口径を代表異なる

・サブウーファーを周波数拡張として使用

となりました。






2.聴感上の違い

百見は一聴に如かず。

現在ディズニーシーは新旧スピーカーが混合しているので、その両方の違いが明確に分かる動画を撮影しました。

さすがにコンデジ内蔵のマイクでは分かりづらいですね・・・・・



聴感上ですが、旧スピーカーと比較して新スピーカーの方が

・かなりソリッド

・ワイドレンジ

という印象を受けました。


これは近代的なMeyer、例えばULTRA X40やLeopardを聞いたときに感じたそれに似ています。

(個人的にはLYONからの余裕ある音づくりが、Meyerの中では一番好きです)






3.各々のシミュレーション


ディズニーシーのスピーカーは局所集中型では無く、分散型システムになります。

なのでポールに、それぞれのカバレージエリアが存在しています。


ここでは一例として、下図のカバレージエリアを想定します。

黄色の点はスピーカーポールの設営場所です


さてここからは久しぶりにシミュレーションソフトである、MAPP XTの出番です。



まず前提として、様々なディズニーシーのスピーカーの写真から

・スピーカーの高さ4m

・スピーカーの傾きは下方15°

・スピーカー〜サブウーファー間はクロスオーバーを構築しない(interBEEでのMeyerブースではクロスオーバーは位相が回ってしまうのを避ける為、構築していません)




3.1スピーカー変更前のシミュレーション

上から

・5m地点(青)

・10m地点(橙)

・15m地点(水)

・20m地点(紫)

の周波数特性になります。




3.2 スピーカー変更後のシミュレーション

上から

・5m地点(赤)

・10m地点(茶)

・15m地点(水)

・20m地点(紫)

の周波数特性になります。




3.3まとめ

概ねどちらも40Hz~16kHzのレンジですが、やはり新型の方が周波数特性は平滑化されており、距離に依存しない様になっています。素晴らしいですね。


意外だったのは旧型のシステムの方が上の帯域は伸びているんです。

なので実際に今ディズニーシーで使用されているCQは結構経年でヘタれているのかもしれません。






4.総まとめ & 余談

今回は簡易的にf特だけで比較しましたが、どちらもMeyerの音で、良し悪しに関しては何とも言えません。


そして、ディズニーのショーで通じる

・ブライトで

・躍動感に溢れた

・楽しい音


確かにあのパワーで、あの空間なので、色々と細かく評価してしまえば色々と酷な部分もあります。

しかし大枠で見れば僕の音の指標はディズニーだという事を再確認しました。




また今年ディズニーシーは20周年を迎えました。

おめでたいですが、この状況下なので複雑な心境でもあります。


ただ非常に嬉しいサプライズも

ブレブレな動画で申し訳ないですが、この曲ご存知でしょうか?


ご存知であればもう心の友です。


このWhen you wish upon a starは実は東京ディズニーランドの20周年ショー「Remember the dream」のアレンジなんです。(驚くことにそのまま)


私が一番好きなショーを、まさかこのタイミングで聴けるとは思いもしませんでした。憎いですが粋すぎる演出です。




このご時世で観光業は大変かと思いますが、頑張って欲しい限りです。



bottom of page