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ダイポールスピーカー製作1

さて今回からダイポールスピーカーを製作していきたいと思います。


理由はいくつかあるのですが、最たる理由は

・ホーンシステムがある程度満足できるようになった

・久しぶりに聴いたApogeeが素晴らしく良い音だったから

という2点になります。



Apogeeがありながら、何故また類似品を製作してるのか?

それはApogeeが抱える以下のデメリットがあるからです

・パワーが入らない

・ロマンを追求した製品故、取り扱いが非常にシビア

・レンジが狭くは無いが、求める帯域は出ない


この難点を払拭し、当方の趣向と部屋に合わせて設計します。



この難点を克服するにあたっての、最大の難関は低域です。

ダイポールスピーカー、今回私が製作するのはオープンバッフル型の低域再生下限は

「バッフル面の大きさ(とDSPとユニットのタフネス)で決定するから」です。


要するに波長が長い低域になればなるほど、前面からの正相と、回折して来る逆相によるキャンセリングが大きく、音圧を確保できません。



やはりそうなれば力技です。解決案としては

・ユニットは

 ・口径は極力大きく

 ・Qtsは極力大きく

 ・Fsは低く

 ・Xmaxは大きく

 ・耐入力も大きく

という要素を満たしてる方が良く


・バッフルに関しては

 ・The bigger , the better(大きければ大きいほど良い)

につきます。



ただDSPである程度どうにか出来なくはないです。

オープンバッフルは回折し始める周波数以下は-6dB/oct.で減衰して行くので、その逆の6dB/oct.をEQでブーストしてあげるパワープレイで補完出来なくはないです。


Linkwitz氏のORIONなどもそうかと思います。

これはPeerless社のXLS10という10"の高耐入力・ロングスローのドライバーを用いています。




話が逸れました。

オープンバッフルに関しては、低域はある程度妥協が必要です。

最悪ユニットを増やすか、DSPで頑張るか、まあ私が欲しいと欲する低域を満たすには両方が必要になってきますね。



さてユニット候補ですが、まず筆頭に上がるのはAcoustic Elegance社のユニット群



ここは珍しくダイポール型に特化したユニット、Dipole-seriesがあります。

Fsは20Hz付近、Qtsも0.9以上とかなり特殊なのが分かります。



値段もメインシステムで使用しているB&Cと同程度の中価格帯で、さほど高価なものではありません。



ですがここで不安点が...........


耐入力が低い!!


DSPで無理やりユニットをブン回し、25畳強の空間にはあまりにも弱いものがありそうです。

正直ユニットはこれ一択しかなかったので、振り出しに戻るのは痛いです。


そこで海外のDIY Forumで見たのですが、代替ユニットとしてDayton AudioのUltimaxシリーズの名前が挙げられていました。



確かに悪くはなさそうですが、もう少し何か検討出来ないかと思い、Loudspeaker Databaseを参照にユニットを絞っていきました。



非常に便利なサイトですので、ユニット検索に是非使って見てください

青線が1m/1Wで測定された周波数特性。

そして赤線は、恐らくスピーカーの振幅幅(Xmax)を加味した最大周波数特性です。


要するに大入力時に、どれだけ公表されている周波数特性に追従できているかを表すものです。


上記の図は先ほど例に挙げた、Acoustic Elegance社のユニットです。




そして見つけました、理想のユニットを。

日本に当然代理店などなく、かつ非常にマニアックなメーカーですので、現在このユニットのメーカーに問い合わせ中です。



上手く交渉が出来次第、このユニットを採用し、製作していきます。







長々と書きましたが今日はここまで。

長丁場になりそうな予感ではありますが、暖かい目で見ていただければ嬉しいです。








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