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程よく恐怖心を煽る低音とは?


地震波の様な”可聴下の帯域”を”認識出来るほどの強度”で再生すると、人間は明らかなダメージを受けます。


これは私の家で幾つかのサンプル数が得られています。


しかし映画やアミューズメント施設には、効果音として、地鳴りの様な音が多用されています。


つまりは擬似的な”程よい恐怖心を煽る低域”を人間はスリルとして、求めているように思います。


そこで今回はこれついて書きたいと思います。




1.検証場所の模索

検証にあたってのフローは下記のものです


1.地鳴り音を使用している映画館/施設にて収音をする

     ↓

2.スペクトル解析を行う


これだけ見れば簡単の様に思いますが、映画館での収音はそもそも著作権の問題になってしまいますし、映画館での個体差も生じます。



結構悩んでたのですが、ありました。一番身近な場所に

そうです。没入感に究極なまでの拘りがある場所、東京ディズニーシーです。


上の画像の青く照らされた山、これこそが今回の対象になった「プロメテウス火山」です。


このプロメテウス火山は活火山で、内部に洞窟があり、そこに人気アトラクション「Center Of The Earth」があります。


さて話を戻しましょう。


活火山という事で擬似的(と言っては台無しですが)な低域を出力して、「恐怖心」を音で演出しています。



そこで、このプロメテウス火山の内部の洞窟にて収音しました。

具体的にはここです

(取り急ぎで撮ったので、見辛くて申し訳ありません)


ここに見える、手前のベンチで収音しました。


火山の音が再生されるのは不定期。要するに待つしかないのです。


一時間待機して、ついにサンプルを採取する事が出来ました。






2.スペクトル解析

まずは時間対強度を。


実際の地震波の様に経時変化で強度も変化します。


これは地震波ではありませんが、実際の地震波も同じ様なもので、下記の図の様な振る舞いをしています。(黒:サモア地震 / 赤:チリ地震 / 青:東日本大震災)



さて今度はスペクトル解析です。


今回は一番最後に大きな強度となっている部分をフーリエ変換します。


条件として

・サンプリング周波数:44,100Hz

・タップ数:32768

・時間窓:Rectangular Window(矩形窓)

です。


それで結果がこちら

20Hz以下の周波数及び強度は一様なので、フロアノイズと仮定していいでしょう。


あれ、基音と倍音といった関係性がない・・・・・・・



仕方ないですね。

スペクトログラムで観測してみましょう。

見方としては青色が強度が弱く、どんどん赤になっていき、白になるほど強度が強いです。


こう見ると40~150Hzの音が中心という事なのでしょう


またこのスペクトログラムの時間軸はフルスケールなのですが、時間変化で「強度」は変化しても「周波数成分」は変化していないという事になります。






3.まとめ

今回はディズニーシーのプロメテウス火山をサンプルとして、内耳振盪といった副作用を持たない”程よく恐怖心を煽る低域”について検証してみました。


検証というには1サンプルかつ条件も杜撰ですが、それでも一般人が恐怖心を覚えると近くするには30Hz程度の再生能力があれば問題ないという事がわかりました。


メインシステムの再生下限の3次歪と同程度です。


出来れば、WaveGeneratorを用いて類似するスペクトルを生成。

この音を聞かせて、発汗作用(※)があるのか否か検証してみたい所です。



※一説では人間は不快と感じると、発汗作用を促進させるというものがあります。





今日はここまで。


次のブログは恐らく特大号。

新しい機材の紹介と、その機材を用いてホーンスピーカーのデメリットと克服についてを書いていきます。








P.S.

オリエンタルランドが年パスの返金を決定し、その価格付けは日割り換算と、かなり良心的な対応でした。


私も例に漏れず対象で、9割以上戻ってきますが、既に所持してから12回行っており、一回当たりの入場料が500円となります。


応援する為にも、返金されたらワンデーパスポートを買って支援していきたいです。









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