さて今回は映画館の話。
2018年に福岡に行った際の最終日にスペースワールドに行きました、そこで見たギャラクシーシアター、真の日本最大のIMAXシアターについてです。
何故今この様な記事を書くのか?
単純にフィルムIMAXが「本物」だとかなんとか言われているからです。
なので天保山を超えるIMAX、ギャラクシーシアターとエキスポ/シネマサンシャインを観てきた私がプラシーボ効果無しで書いていきます。
・ギャラクシーシアター外見
スクリーンサイズは既知でしたので「建屋は意外と小ぶりだな....」という印象でした。
IMAXシアターの特徴、そしてギャラクシーシアターのIMAXが国内最大であり、世界最大級である事が誇らしげに書いてあります。
上映作品のプレートです。
アメリカ・ワイルド。全編IMAXカメラで撮られた作品で、まさに今回の体験にはもってこいでした。
にしても案内人が小澤征爾さんとは意外ですね(笑)
私の家の近くにある水戸芸術館の館長さんでもあり、コンサートも観に行ったので妙なシンパシーを感じました。
・場内
スクリーンの圧力が相当あります。
特にこのサイトは天井が傾斜しており、通常の直方体に比べれば室容量が小さくなっているので、尚更の事です。
入口から
また入口がスクリーンに近く、とあるレビューで拝見した
「壁かと思ったらスクリーンだった」
これはまさにそうでした。
一番後方から
一番後ろから撮影しましたが、もう笑っちゃいますね(笑)
ここから観ても首が痛くなってしまいます。
ただこう見ると、池袋のIMAXも体感ではかなり近いですが、やはりギャラクシーシアターの方が圧を感じます。(カメラの機種は同一で、同じ画角です。)
池袋IMAXの名誉の為に行っておきますが、池袋IMAXの十分呆れて口が開いてしまうほどの圧力はあります。
それにしても写真だと本当に現場の圧迫感がなくなってしまいますね。
・スピーカー
スピーカーはフィルム時代のIMAXで一番大型なモデル。
見えるユニット/ホーンは全てJBLっぽいです。
確か世界初のナイアガラの滝付近にあるIMAX常設館も、世界最大のシドニーIMAX(1996)もフィルム時代はこのモデルでした。確証はないですが、確か札幌IMAX(1993)もこのモデルです。
しかし、天保山IMAX(1994)や東京アイマックスシアター(1996)ではありません。
()内部の数値は御察しいただけた通り開業年。
最初はスピーカーの機種が年代に依存しているのかと思いました。確かに80年後半~90年代前半のIMAXではこのモデルは多く利用されていました。
そう思うと96年前後で、一旦シフト。現在に通ずる仮想同軸思想に移ったのかと思います。
いずれにしても珍しいスピーカーです。
・感想
上述した通り、ワイルド・アメリカを鑑賞しました。
感想から言うとイマイチでした。
・スクリーンの劣化により、白の時に汚れが目立つ
・フィルムの劣化なのか、仕様なのかフォーカスが非常に甘い
・スクリーンの光量が不均一
・音圧がびっくりするほど低い
・定位のフォーカスも甘い
実はフィルムIMAXは結構観てきて、上述した
・所沢航空発祥博物館
・さいたま市宇宙劇場
でも全く同じ印象でしたので、ギャラクシーシアターだけの話ではないのかもしれません。
そして先日の池袋IMAXの記事でも話しましたが
フィルムIMAXそのものの質自体が微妙なのではないかと思います。
ただあの画角で空を飛ぶ映像を見せられた時は、軽い浮遊感を覚えました。視覚情報でここまでの経験は初めてです。
そして冒頭のカウントダウンでのThink Big.、ギャラクシーシアターレベルになると、本当に訴求力がありました。
・まとめ
”あの時代”に”あれだけの物を作り上げた”と言う意味では、確かに神格化してもいいかもしれませんが、質という意味ではフィルム時代のIMAXは神格化されるほどのものではないと思いました。
現在のIMAX レーザー/GTテクノロジーの方が上手だと思います。
ただギャラクシーシアターを筆頭にフィルム時代のIMAXに触れられるのは、私が最後の世代になるはずです。
現在の”プレミアム系シアター”の始まりを知ることは、これから色々と映画館をレビューしていくうちに、大きな意味を持つでしょう。
なんだかんだ悪く言いましたが、ここまで良い意味でバカやってくれるのは好きです。
最後に貴重な経験に感謝すると共に、フィルム時代のスクリーンサイズを実現させた今、質のさらなる進化に期待せざるをえません。
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